バンカー、池、OB…ゴルフ場の窮地から脱出!初心者向けリリーフ完全ガイド

ゴルフを始めたばかりの頃、「リリーフって何?」「ドロップの正しいやり方は?」と頭を抱えた経験はありませんか?
ゴルフは楽しいスポーツですが、バンカーに入った、池に落とした、OBを打ってしまった…そんなピンチに陥ったとき、正しいルールを知らないと余計なペナルティを負ったり、プレー仲間に冷ややかな視線を送られたりすることも。
あるビジネスマンは、取引先との大事なコンペで「アンプレヤブル」と宣言したものの、その後の処置が分からず恥をかいてしまったと嘆いていました。また、定年後にゴルフを始めたあるシニアの方は、「最初の1年は毎回違反をしていたことに後から気づいた」と苦笑しています。
本記事では、初心者が知っておくべきリリーフ(救済)ルールを徹底解説。窮地に陥ったときこそ、ルールを味方につければ、スマートに脱出できるのです!
リリーフって何?初心者が知っておくべき基本概念

「リリーフ」とは、ゴルフ用語で「救済」を意味します。ボールが不利な状況に置かれたとき、一定のルールに従って別の場所からプレーを続けることができる救済措置のことです。
リリーフには大きく分けて「無罰リリーフ」と「罰ありリリーフ」の2種類があります。名前の通り、ペナルティなしで救済を受けられるケースと、1打のペナルティを受け入れる代わりに救済を受けるケースがあるのです。
無罰リリーフが適用される主なケース
-
動かせない障害物(カートパス、スプリンクラーなど)
-
異常なコース状態(修理地、一時的な水たまりなど)
-
危険な動物の生息地(蜂の巣など)
-
プレーの障害となるコース管理作業
罰ありリリーフが適用される主なケース
-
アンプレヤブル宣言(自分でプレー不可能と判断)- 1打罰
-
ペナルティエリア(池や川など)- 1打罰
-
アウトオブバウンズ(OB)- 1打罰
-
紛失球 – 1打罰
ゴルフ規則では「球が紛失、またはアウトオブバウンズとなった場合、プレーヤーは、1打の罰を加え、直前のストロークを行った所から元の球か別の球をプレーすることによってストロークと距離の救済を受けなければならない」と規定されており、OBと紛失球は「1打罰」です。
「えっ、自分で判断できるものもあるの?」と驚いた方も多いでしょう。そうなんです。ゴルフは「紳士のスポーツ」と言われるだけあって、プレーヤー自身の判断に委ねられる部分も多いのです。
ドロップの正しい方法を知らないと恥をかく!

リリーフを取る際に重要なのが「ドロップ」の正しい方法です。2019年のルール改定で大きく変わったため、古いルールしか知らない人も要注意です。
ドロップの基本ステップ
-
膝の高さからボールを落とす(以前は肩の高さでした)
-
ボールは必ずリリーフエリア内に落とし、リリーフエリア内に止まる必要がある
-
ボールが転がってリリーフエリア外に出た場合は、再度ドロップが必要
-
2回ドロップしてもリリーフエリア内に止まらない場合は、最後に触れた地点にプレースする
「膝の高さって具体的にどこ?」という質問をよく受けますが、立った状態で膝のお皿あたりの高さからドロップするのが正解です。高すぎても低すぎてもルール違反になるので注意しましょう。

リリーフエリアの決め方 – クラブ1本分って何?

リリーフを取る際、「1クラブレングス」や「2クラブレングス」という言葉をよく耳にします。これは救済を受ける範囲を示すもので、自分のバッグの中で最も長いクラブ(通常はドライバー)を使って測定します。
基点から測るリリーフエリア
リリーフエリアは「基点」から測ります。基点は状況によって異なりますが、例えばカートパスからのリリーフなら「最も近い完全な救済地点」が基点となります。
-
無罰リリーフ:基点から1クラブレングス以内
-
アンプレヤブル宣言:基点から2クラブレングス以内
-
ペナルティエリア:基点から2クラブレングス以内(側方リリーフの場合)
「え?ドライバーを地面に置いて測るの?本当に?」と思われるかもしれませんが、そのとおりです。実際のプロトーナメントでも、選手がドライバーを地面に置いて慎重に測定している場面をよく目にします。
実践編:よくある窮地からの脱出法
さて、ここからは実際のゴルフ場でよく遭遇する状況別の対処法を見ていきましょう。これを覚えておけば、コースで慌てることなく適切な処置ができます。
カートパスに乗っちゃった!動かせない障害物からのリリーフ
コンクリートのカートパスにボールが乗った場合、クラブやスタンスに障害があれば無罰でリリーフを取ることができます。
-
ボールから最も近い「完全な救済地点」を特定する
-
その地点を基点として、1クラブレングス以内のリリーフエリアを決める
-
膝の高さからドロップする
「完全な救済地点」とは、カートパスによる障害が全くない最も近い地点のことです。この場合、元のボールの位置より近くにホールに寄ることはできません。
あるゴルフ初心者は「カートパスからリリーフを取れることを知らなくて、コンクリートの上から打って大失敗した」と話していました。ルールを知っていれば、無罰で良い場所からプレーできたのに…。
水の中…ペナルティエリアからのリリーフ
池や川などのペナルティエリア(旧称:ウォーターハザード)にボールが入った場合、1打のペナルティを受け入れて以下の選択肢から選べます。
-
ストロークアンドディスタンス:最後にプレーした地点から再プレー
-
後方線上リリーフ:ホールとペナルティエリアの最後に交差した地点を通り、ホールから遠ざかる直線上の任意の地点
-
側方リリーフ:ペナルティエリアの最後に交差した地点から2クラブレングス以内(赤杭の場合のみ)
「赤杭と黄杭って何が違うの?」という質問もよく受けます。簡単に言うと、赤杭は3つの選択肢すべてが使えますが、黄杭は1と2の選択肢しか使えません。側方リリーフは赤杭(ラテラル・ペナルティエリア)の特権なのです。
打てない!アンプレヤブルの宣言
木の根元や岩の隙間など、どうしても打てない状況に遭遇したら「アンプレヤブル」を宣言できます。これはプレーヤー自身の判断で行えるもので、1打のペナルティを受け入れて以下の選択肢から選びます。
-
ストロークアンドディスタンス:最後にプレーした地点から再プレー
-
後方線上リリーフ:ボールの位置とホールを結ぶ直線上で、ホールから遠ざかる方向の任意の地点
-
側方リリーフ:ボールの位置から2クラブレングス以内(ホールに近づかない)
「アンプレヤブルを宣言するのは恥ずかしい…」と思う初心者も多いですが、それは大きな誤解です。プロゴルファーでさえ状況に応じてアンプレヤブルを宣言します。スコアを守るための賢い戦略なのです。
実際、あるビジネスマンは「バンカーで3回も打っても出られず、結局アンプレヤブル宣言をしたが、最初からそうすれば良かった」と後悔していました。無駄な打数を重ねるよりも、1打のペナルティで脱出する方が賢明なケースは多いのです。
白杭の外!アウトオブバウンズの対処法
コース外を示す白杭を超えてボールが出てしまった場合は「アウトオブバウンズ(OB)」となり、2打のペナルティを受けて元の場所から打ち直します。
ただし、多くのゴルフ場では「ローカルルール」として、OBや紛失球の場合に2打のペナルティで、ボールがOBになったと推定される地点や紛失した地点近くのフェアウェイにドロップできるルールを採用しています。これを知っていれば、打ち直しのために元の場所まで戻る手間が省けます。
「白杭って何?」と思った初心者の方へ。白杭はコースの境界を示すもので、その外側はゴルフコースではない「アウト」の領域です。打ったボールが白杭の外に出たら、それはOBとなります。
初心者が混乱しやすい特殊なケース

暫定球(プロビジョナルボール)の使い方
OBや紛失球の可能性がある場合、時間を節約するために「暫定球」を打つことができます。これは「もしかしたらOBかもしれないので、念のため別のボールを打っておきます」という宣言をして打つ2球目のことです。
-
「暫定球を打ちます」と宣言する
-
元の場所から別のボールを打つ
-
最初のボールが見つかりプレー可能なら、暫定球は拾い上げる
-
最初のボールがOBや紛失球なら、暫定球でプレーを続ける(2打罰)
「暫定球を打つのは恥ずかしい…」と思う初心者も多いですが、むしろ暫定球を使わないほうが非常識です。後続のプレーヤーを待たせないためのマナーでもあります。
バンカーからのリリーフ
バンカー内でアンプレヤブルを宣言した場合、通常の3つの選択肢に加え、2019年のルール改定で新たに「バンカーの外側での後方線上リリーフ」が追加されました。ただしこれは2打のペナルティを受け入れる必要があります。
「バンカーが苦手で…」という初心者は多いですが、深いバンカーで何度も打ち続けるよりも、2打のペナルティでバンカーから脱出する選択肢があることを覚えておくと、精神的にも救われます。
2019年ルール改定で変わったこと
2019年に大幅なルール改定があり、リリーフに関するルールもいくつか変更されました。特に初心者が知っておくべき変更点は以下の通りです。
-
ドロップの高さが「肩の高さ」から「膝の高さ」に変更
-
リリーフエリアの測定には「最も長いクラブ(パター以外)」ではなく、単に「最も長いクラブ(通常はドライバー)」を使用
-
バンカー内のアンプレヤブルに「バンカー外での後方線上リリーフ」(2打罰)が追加
-
ペナルティエリアでのプレー制限が緩和(砂や小石を動かしても罰なし)
「ルールが変わったことも知らなかった…」という方も多いはず。実はゴルフのルールは4年ごとに見直されることが多く、次回は2023年に改定されました。最新のルールを知っておくことも、スマートなゴルファーの条件です。
リリーフを活用してスコアアップ!まとめ
ゴルフ初心者にとって、リリーフルールを理解することは単なるルール遵守以上の価値があります。適切なリリーフを取ることで:
-
不必要なペナルティを避けられる
-
難しい状況から効率的に脱出できる
-
コース管理に配慮したプレーができる
-
プレー時間の短縮につながる
-
何より、ルールを味方につけてスコアを守れる
「バンカーから出られない」「池に入れてしまった」「木の陰に入ってしまった」…そんな窮地に陥ったとき、リリーフルールを知っていれば冷静に対処できます。
ゴルフは「自分との戦い」と言われますが、その戦いの中でルールを味方につければ、より賢く、より楽しくプレーすることができるのです。
今回学んだリリーフルールを実際のラウンドで活用し、スマートなゴルファーへの第一歩を踏み出しましょう!
ゴルフルールに関するより詳しい情報や、実際のケーススタディを含む完全ガイドをご覧になりたい方は、ぜひ以下のリンクをチェックしてください。あなたのゴルフライフがより楽しく、より充実したものになること間違いなしです!
ゴルフ初心者のためのリリーフ徹底解説 – より詳しいガイドはこちら
▶︎こちらもおすすめ
(おすすめ記事)
ゴルフクラブ ゴルフ用品 ゴルフ用語 テクニック マナー ルール 大会 素材 その他
スコア100切りを目指す!アベレージゴルファーのレベルと上達への近道を解説
【必ず100切りを達成する!】“本当に突然に”訪れる感動の瞬間を呼び込むゴルフ上達ガイド
【初心者ゴルフスクール博多】福岡・博多でゴルフレッスンを始めるならここ!初心者に優しいおすすめスクール&上達法を徹底解説
プロも実践!ウィークグリップで飛距離とコントロールを両立する方法
【初心者必見】ゴルフの暫定球、いつ打つべき?5つのシチュエーションを解説
接待ゴルフで恥をかかない!イーブンパーとスコアの数え方を完全マスター
冬のゴルフ練習場─レンジボールが飛ばない科学的理由と7つの対策ガイド編
リブゴルフとは何か?PGAツアー激震!日本人選手が年3億円稼ぐ新時代|LIVゴルフ
なぜあなたのゴルフ暫定球は無駄になるのか?正しい宣言と5つの打ち方テクニック
ウィークグリップとは?メリットと向いている人の特徴を徹底解説
定年後のゴルフが100倍楽しくなる!シニアのためのネットスコア活用術と基本ルール
【ゴルフ指導者必見】生徒のスコアを劇的に改善させるヤーデージポスト教え方マニュアル
バンカー、池、OB…ゴルフ場の窮地から脱出!初心者向けリリーフ完全ガイド
ハーフスイングでゴルフが劇的に変わる!プロが実践する究極の上達法
アゲンスト完全攻略ガイド:風を読んでスコアアップ!ゴルフ向かい風の全知識